【Vol.348】青春は4回ある

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 何を今さらと思われるかもしれませんが、いま私、青春まっただ中なのです。バカなことを言うなと叱られそうですが、まあ、聞いてくださいまし(笑)。

 まずは、青春の意味をおさらいしましょう。
 青春とは、季節の「春」を示す言葉であり、転じて、生涯において若く元気な時代、主に青年時代を指す言葉として用いられると、物の本に書いてあります。
 ですので、四捨五入で70歳になる私に対しては、今さらどころか、バカも大バカ、いや、老バカと言われてもおかしくないほどむちゃくちゃな話なんですが、私が言う青春とは「人生100年時代には青春が4回ある」ということなのです。
 青春が4回もあるなど、バカも老バカも通り越してボケバカ(言葉が見つかりません(笑))というほどのおどけ話と思われるかもしれません。しかし私、真面目もまじめ。大真面目でそう思うのです。

 解説が必要ですね。
 最初の青春は20代。これは誰もが納得の青春です。未来を向かって何を見ても楽しかったし、逆に、他愛のないことに苦しみ、涙を流したものでした。
 2番目の青春は40代。社会人になって落ち着き、仕事に家族に向き合い、それなりに自信がついて、さあ、これからという時です。
 3番目の青春は60代。仕事においても家庭においても一定の責任と言いましょうか役割を全うして、さあ、これからの人生をどうしようか……そんな時期です。
 そして4番目の青春は80代。まさに人生の終末を控えて悔いなく終わろうと、何事にも真正面から向き合う、何も怖いものがない、そんな時期になるのでしょう。
 4番目の青春は未体験なので想像ですが、3番目までは私が体験してきた青春であり、今まさに3番目の青春に生きているのです。

 67歳になり、以前にも増して同窓会に顔を出しているのですが、私はその同窓会で3番目の青春に気付いたのでした。
 同窓会では、当たり前ですが(基本的には)同じ歳の者同士が集います。それなのに、こうも違うのかといわんばかりに、青春組とそうではない組との違いがすごいのです。すごいとまで言わなくても……と思われるかもしれませんが、それほどまでに違いは明確なんです。
 青春組はとにかく明るく、仕事でも遊びでも趣味でも、とにかくチャレンジ精神旺盛で、それこそ、いくつまでそんなことをするのかというほど前のめり。中には、アラスカ縦断スキーツアーに行くと決めてトレーニングに励む者もいるくらいです。
 一方、そうではない組の人たちの話はおよそ三つです。一に年金、二は病気、三は孫。悪いとは言いませんが、いずれの話も、今となっては自分でどうすることもできないのなんだから、わざわざ話題にしなくてもいいじゃありませんか、と私は思うのです。
 そんなことより、自分の意思で、さあ、次は何をする――それが楽しいと思うのです。この「さあ、次は何か」「明るく楽しく次は何をするか」が青春なんです。
 つまり青春とは、明るく楽しい次の時期(季節)に臨む時期なのです。夏のように熱くなることを望み、そこに臨むことだと思うのです。
 失敗してもいいじゃありませんか。また次の青春があると思えばへこたれることはありません。4番目の青春にドジっても5番目(100歳?)の青春で挽回しましょうや。

 先にも言った通り、私は四捨五入で70歳=アラセブで、3番目の青春を謳歌しています。最初の青春の人も2番目の人も、そして3番目はもちろん、4番目の人も青春談義をいたしましょうよ。人には大人に成長して行く中で、それぞれの青春があるのです。歳は大きく違っても青春を語り合う仲間がいる人生。楽しくて楽しくて、もうたまりません(笑)。