【Vol.243】公務員ガンバ!

 以前、公務員よ立ち上がれというタイトルで、このBP通信を書きました。この国の政治家やマスコミが、何かにつけて自らの無策や無能の責任を、あたかも公務員の仕業とばかり、まるでナントカの一つ覚えのように、人員と給与の削減ばかりを言う有様、そのことに、憤りを通り越してあきれてしまったと書いたのでした。
 しかし今日、同じ事を繰り返す政治家やマスコミを見るにつけ、再び、書かなければなりません。なぜなら、我が国の今の現状を見るにつけ、これほどの惨状は、もう、一刻の猶予も許されないと思うからです。しかも、これだけ悪口を言われながら、公務員は言い返すことが出来ないばかりか、公僕であることを理由に、自らの意思表明が出来ないなんて、まるでファシズムではないかと思うくらいです。

 いつも言うように、この世は産学官しかありません。産業界があり、学際があり、そして公務員がいる。いずれも同じ国民ですし、納税者でもあります。なのに、官だけが悪く言われ、都合の悪いことがあると、官だけの責任にするなんて、一体、いつからこんな国になってしまったのでしょうか。なった、と言うより、なり下がった、と言う方がよいのかもしれません。
 繰り返し言うのも腹が立ちますが、本当に、今の政治家やマスコミの体たらく、何とかならないものでしょうか。国のトップである首相のリーダーシップが問われていますが、そもそも、これだけ欠如している一番の原因は、自身の意思決定力不足という、能力の問題なのです。それを、今更“仮免卒業”と言ったところで、元々、運転が下手な人は上手くなる訳はありません。それを、アッサリとマスコミが指摘すればいいものを、やれ派閥の問題だとか、支持母体がどうのこうの、そんな事はどうでもいいのです。要は、個人の資質の問題、それだけではないですか。
 しかも、自らの政治資金の不透明な運用を糾弾され、言わば、お白州に引き出された人が、これまた“自分と国民が裁く”と言ってのける呆れるばかりの厚顔さ。なのに、その人の周りには、まるで忠実な番犬と提灯持ちを合わせたような顔をした、空気の読めない新米政治家達、本当に何とかならないものでしょうか。

 国民は、百円、いや十円単位でやりくりしているのに、何十億円も使って、屁のカッパ(失礼、品がありません)、カエルの面にナントカ(う〜ん、ここはこらえました)じゃありませんか。その政治家に対して、お小遣いを幾ら貰っていたか、いい年こいて(これまた品がありません)知らないと言った政治家が擁護する。こんな、小学生でも分かるようなアホ加減、そこのところを、マスコミはもっと書かなければいけません。
 私は、公務員の友人というか、お付き合いしている人が多いから言いますが、彼らは普通の人です。罪人ではない普通の国民です。そして、脱税もしないし節税の自由もない、優良納税者なのです。なのに、些細な事件や間違いがあると、途端に懲戒免職などの厳しい処分をされてしまう、何とも心細い立場です。民間企業では当たり前の事なのに、公務員はやってはいけない事、一体どれだけあるか、考えたことがありますでしょうか。

 いくら働いても、給料は同じ、文句も言わず、黙々と働く公務員。その事を、一体、今まで誰が褒めたでしょうか、或は、認めてあげたのでしょうか。人間は平等でなければいけません。それなのに、公務員だからといって、ただそれだけの理由で、あたかも公務員性悪説のような扱い方。これだけ公務員は、何が何でも悪いという国は、多分、世界中でこの日本国だけではありませんか。

 今、我が国が本当にちゃんとするには、やはり公務員、優秀な官僚の力が不可欠ではないかと思うのです。あれだけ官僚の悪口を言っていた政治家が、結局、官僚に頼るのを見るにつけ、それならハナから重用して、ちゃんとお願いすればいいと思うのは、私だけではないでしょう。
 皆さん、もう、我が国の不具合を公務員のセイにするのは止めましょうよ。今、一番大切なことは、産学官が一体となって、この難関を乗り越えることではないでしょうか。そして、その時、実はマスコミのチカラが不可欠なのです。国民が、将来に明るい光を感じるような、前向きな情報を広く伝えてほしいと思います。重箱の隅をつつくような報道はもう止めましょう。芸能人のスキャンダルなんて後回しにしましょうよ。視聴率なんてどうでもいいではありませんか。この国の有るべき姿と、国益について考えてくださいよ。 是々非々、それが今、マスコミにもっとも求められているのです。

 最後に、もう一度言わせてください。私は公務員を頼りにしています。
 だから、本当に今こそ、公務員ガンバ!! と叫ぶのです。

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