「ウツがうつりそう」。友人からのメールです。思わず笑ってしまいましたが、直ぐに理解できました。友人の職場の雰囲気が、以前から暗いのを知っているからです。公的な文書を読む事の多いその職場に働く友人の同僚は、かなり高度な知識と見識を持った方々ですが、何せ、同じことを毎日繰り返す仕事ですから、緊張が連続するキツイ職場と言えるかも知れません。友人本人は明るく朗らかな性格で、自分が欝(うつ)になるようなことは無いと思うのですが、その職場に一緒に居るのですから、やはり大変なんでしょう。
そう言う私にも心当たりがあります。仕事の関係で訪問した会社の玄関を入ったとたんに、「わぁ、暗い!」と感じることもあるくらいですから、このようなケースは日本中で相当あると思って間違いありません。
そこで、ふと考えました。何故、私はそうならないのか…。
[1]会社の中にずっと居ることが無い
[2]廻りの雰囲気など気にならない
[3]いつも他のことを考えている
[4]ただのネアカ
[5]頭を使っていない(そのかわり光っている)
[6]欝(うつ)になる頭脳回路が無い
[7]キツイ職場を避けている
[8]自分だけ良ければいい
…等など、色々考えたのですが、実は、あるときから決めていることがあるのです。
そのとき、私は目からウロコ状態でした。「50歳を越えた人の平均余命は40年以上あるのですよ」。そう言われて、「えっ、そんなにあるの!」と驚くのと同時に、「どうして暮らすの?」と、素朴な疑問を抱いたのです。社会人になってからの今までより、もっと長い年月を過ごすなんて、50歳を越えた今、あらためて長寿国ニッポンの現実を感じたのです。暫くして、こうも考えました。「もう一回、人生やり直せるぞ」と。
別に、今までの人生が間違っていた訳ではありませんが、これからあと40年以上の時間があれば、人生をやり直すことができます。
もっと言えば、自ら望んで新しい仕事やライフスタイルをスタートさせることもできるのです。変な言い方ですが、人生を「二回楽しめる」のです。今がつまらなければ、新しい人生をもう一度やり直せる。そう思うと、妙に楽しくなって、以後、少しくらいのことでクヨクヨしなくなったのです。
友人にメールを返しました。「一人で二回楽しめる人生。そうしましょうよ」と。
いい時代ですネ。