【Vol.309】三次産業負けるな

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 最近コンビニなどで、客が店員さんに土下座を強要するような事件が多くなっているそうです。
 TVでそれが取り上げられていましたが、お弁当を電子レンジで温めてくれと言う客の要望で温めていたところ、それを忘れて勝手に帰ってしまった客がそれを思い出して戻り、帰るのを呼び止めなかったのは店員に責任があり、弁当も冷めてしまったのもすべて店側の責任であるから店長を出せと激高し、他のお客さんがいる目の前で、店員さんと店長に土下座をさせたということです。
 私はこのTVを見て、その場に自分がいたらどうするか、それが心配になったくらいに怒りがこみ上げてきました。そして、その店員さんと店長さんにいたく同情したのは勿論、そんな理不尽なことをさせる客をぶん殴ってやりたくなりました。
 暴力はいけませんが、如何でしょうか、こんなこと許せる筈はありません。しかも、他の客がいる前で、お客さんの手前、とにかく穏便に済ませようという店長さんの、言わば弱みを見越しての土下座要求は、まさに卑劣な犯罪と言ってもいいくらいです。

 
 どうも最近、このような理不尽極まりない行為があちこちで、それも鉄道やバス、タクシーといった公共的な事業者や、こうしたコンビニなどのサービス業的な従業員などの第三次産業に従事する人達への攻撃が、際限なく拡がっているように思うのです。
 多分、そんな事をする人は、自分にも何か嫌なことがあって、うっぷんや不平不満がたまっているのかも知れません。しかし、例えそうであっても、それを無関係の人、それも無抵抗、いや抵抗しようにも出来ない立場の人に向って、意趣返し(恨みを返すこと)をするなんて、まさに卑劣と言うしかありません。

 以前、「公務員よ立ち上げれ」というBP通信を書きましたが、それは、公務員と言うだけで、とにかく国民に対して無条件でサービスをしなければいけないという世間の風潮を、公務員と言えども国民であり、やれ、給料が優遇されているとか、仕事をしなくても給料はもらえるとか、謂れ(いわれ)の無い中傷に、私の考えをひと言申し上げたのですが、今回の話はもっと酷い状況だと思います。
 昔、誰かがお客様は神様と言いましたが、そもそも神様はこんな酷いことをする訳はありません。もしもその神様が、こんなことをしたら、神様の真逆で、悪魔のようではありませんか。

 私たちの社会は、このような多くの三次産業に従事する人によって支えられ、私たちの生活があるのです。

 如何でしょうか、三次産業の人がこのような卑劣な輩に負けないように、私たちはその場に居たら、積極的に手を差し伸べようではありませんか。

 三次産業の皆さん、私たちは味方ですよ。