【Vol.145】情報の本質

 仕事柄、情報には敏感です。しかし、一口に情報と言っても、その情報の意味、もっと言えば情報の本質を理解していないと、せっかくの情報を見過ごしたり、生かせないこともあるようです。今回は、情報の本質について考えました。
 なぜか判らないけれど、いつも様々な情報を持っているような人、ご存知ありませんか。特別な情報ネットワークに加入しているとか、高額な情報誌を取っているとか、物理的に入手できることではないと思われる情報を、です。しかも、社内の人間模様(関係)や人事のスクープなど、いわゆる井戸端的情報でもありません。ここで言うのは特別有用な情報という意味で、開発に行き詰まったりした時、一体、どうしてそんな事を知っているのか不思議なくらい、とびっきりの役立つ有用情報を持つ人のことす。そんな「目からウロコ」的な情報を持つ人とは、一体どのような人なんでしょう。

 よく観察しますと、先ず口が堅いようです。聞いた話をベラベラと喋らない、そのようなタイプです。ですから、結果的に情報源となる(なった)人達は普段から安心して接していて、本音を話してしまうようです。よく考えれば、何も警戒しなくてもよい人間関係なら、特別に隠す事もありませんから安心して本音を話すのは当り前で、その本音の中に、実は有用な情報があるのではないでしょうか。

 私は、真の情報とは、相手(受け手)を変化させるものと定義しており、逆に相手が変化しなければ情報ではないと考えています。相手を変化させるほど、その人にとって身近な有用性とは、自ら(発信者が)実感している大切な情報である筈です。つまり、自分が「良かった、役に立った」と感じた事を、心を開放している関係にある人に伝わった時、受け手は変化するのです。ここに情報の本質があります。

 心を開放しているのは利害関係がない間柄、言い換えれば友達です。友達なら、本人も相手もその時は情報が有用などと思わずに、何でも話してしまいます。そして、それが後になって有用になるのです。禅問答のようですが、友達同士の何気ない会話の中で交わされる何気ない情報が、後になって有用になることが多いのです。一々、有用かどうか考えているような、利害関係が絡む関係ではこうは行きません。もう一つ、友達同士の会話とは、実に幅広い範囲の情報交換をしているものです。業界動向や有力企業の情報や最先端の技術、裏話や内緒話、結局のところ「ナンデモアリ」なんです。

 要するに、有用情報が伝わる条件と関係は、実は利害関係のないところにある、というのが本質なんですネ。如何でしょうか、皆さん。情報とは、今までもこれからもとっても重要なんですが、友達になるかならないかで決まることなんです。
 だったら、友達のともだちは皆トモダチという輪を広げるしかありませんよね。

 さてと、今夜も友達の輪を広げる為に呑みにいきますか…。
 ♪~これも仕事ですよ~っと♪ ははは。