【Vol.5】講師失格

 新聞を見て、とても気になる記事がありました。最先端の画像処理システムを開発したという内容です。早速、その地域にある知り合いのつてを辿って面会を申し込み、訪問いたしました。
 と、先方から出てこられたご担当者は、何とBP研修講座のOBではありませんか。もう、びっくりすると同時にとても恥ずかしい思いがしました。何日も顔を会わせて勉強し合った仲なのに、その会社名に気付かなかったのです。
 私の無礼は、この場を借りて改めてお詫びしますが、結果、OB氏の顔を見た途端、もう幹部諸氏とも初対面のぎこちなさも吹っ飛び、その会社の立場になって今後のことを考え始めました。なぜなら、その開発商品にはとてつもない可能性があり、これからの、ある意味では社会的な情報インフラのひとつになり得るものと確信したのと、ご担当の顔を見て、その会社がとても身近に感じられたからです。幸い、その会社の経営トップも、私のことを理解してくれたと思うのですが、日頃、「友達の友達は、みんな友達」と言っていたのを実現したような出来事でした。

 帰りの新幹線でウトウトしながら一日を振り返ると、何とも言えない安堵感を感じました。初対面で場合によっては、警戒されるような話なのに、とても和やかに、かつ本質的な打ち合せができたのは、まさしく、OB氏の存在がビジネスプロデューサーの役割を果たしくれたからでしょう。そして、BP研修講座の仲間がその数字以上に私の身近にいてくれると思うと、とっても豊かな気分になり、充足した安心感を持つことができたのです。それにしても、OB氏の会社名に気付かないとは、講師として失格です。

 今後、肝に命じて注意しますが、又あると思いますので、先に「ゴメンナサイ」。