「勝手連」という、事を為すときに使う方法があります。方法と言うよりは「集団的行動手法」と言った方が良いのかも知れません。いわゆる、企業の組織でもなく、法的に正式なものではないのですが、ある目的の為に、それこそ勝手に集まり、ワイワイと行動して目的を達成するやり方です。
記憶に新しいところでは、県知事選挙などで流行った、あのやり方です。本来なら、主流派ではない候補が、地域の勝手連に担がれて、あれよあれよと言う間に大差で当選してしまうようなことが、一種の社会現象のように続いたこともありました。
要するに、勝手連の本質は、
[1]同じ目的を持った者同士が、
[2]誰に拘束される訳でもなく、
[3]それこそ勝手に、
[4]手弁当で集まり、
[5]楽しみながら、
[6]しかし、その成果はとても大きく、
[7]正に一大事を成し遂げる行為です。
こう書くと、ある意味で勝手連という行動方法は、とても大きな意味を持っている事に気付きます。解説しましょう。
[1]は目的が同じなのですから、一々説明する必要がありません。
[2]自由ですから自然に集まるのです。
[3]勝手とは、つまり都合・便利が良いという事です。
[4]奉仕ですから限りなくローコストで、
[5]楽しいのですから積極的で前向きです。
[6]絶大な効果が見込めるし、
[7]しかも、奇跡的に事を成し遂げてしまうのです。
どうですか皆さん。私も、よく咀嚼して分かったのですが、勝手連手法というのは、単に趣味の世界や同好の集まりだなんて単純な話ではないのです。ビックリするような劇的な効果が見込める、戦略的手法であると思うのですが、如何でしょうか。
こうしてみると、勝手連手法がこれだけのパワーを秘めているのなら、大いに活用してみようという気になるのは、私だけではないでしょう。今まで、何度も何度もトライしてはみたけれど、いつも失敗ばかり…。なんて話は幾らでもあります。その度に目先を変え、やり方を変えて再度挑戦を試みるのですが、やはり失敗する。
そんな時に、この勝手連手法でやってみたら如何でしょうか。ダメモトみたいな後ろ向きではありません。勝手連手法は戦略的な、しかも極めて成功率の高いやり方なんです。
さあ、皆さん。景気が悪い、政治が悪い、そんな愚痴を言う事無しに、皆で勝手連を結成しようではありませんか。
先ず自分の気持ちを勝手連にして、次に友達を勝手連にする。そうして、仲間を段々増やし、その内、日本中を勝手連仲間にしてしまうのです。そう思うと痛快じゃありませんか。
そんな事を考えているので、組織や仕組みの壁で行き詰まって悩んでいるいるご担当諸氏を見るたびに、突然、「勝手連で行こう!」と叫んでしまう、今日この頃であります。