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弊社代表の多喜が全国を歩き回り出合ったニーズなどを含め、 多喜の思っていること、考えていること。

Vol.179 青信号、皆で渡るとケガをする


 皮肉をこめて「いい質問ですね」と言ったのですが、当の本人は皮肉だったとは思わなかったようで…。そんなお話です。
                
 新しい事業のご提案をしてその説明が終わり、質問を受けていた時のことです。「なぜ、同業他社はやらないのでしょう?」。はじめ、質問の意味が分かりませんでした。だって、新しい事業を考えたのです。誰もやっていないことを提案しているのですから、他の、しかも同業者がやっている筈はありません。なのに、このような質問が出るのはなぜでしょう。 私の答えは簡単で、「誰も、この事業を知らないからです」。そうでしょう、誰も知らないことなんです。知っていたら、検討するし、上手く行きそうなら事業化するのです。このような質問が出るのは、逆に言えば、いつも同業他社を意識しているからで、直言すれば、同業他社の動向を見てから、自社での新事業を選定しているからです。それは開発ではありません。単なる物マネです。

 一体いつになったら、これまでのやり方ではダメと分かっていただけるのでしょう。これからは、護送船団方式の名残を打ち払い、新しいコトを新しいやり方でやるしかないのに、何で同業他社の動向を気にしなくてはいけないのでしょうか。流行語にもなった「赤信号、皆で渡れば怖くない」の意味は、危ないことをするなということです。その危ないことの意味は信号が赤であり、本来渡ってはいけないのに、集団で渡るから自動車側が止まってくれるだろうという、何の根拠も無い戯言(たわごと)なのです。

 護送船団方式とはある意味、特殊な手法です。集団で行動することで、問題点や課題を勢いの中に包み隠してしまう、チカラ任せのやり方です。各論に問題があろうとも、総論賛成なら構わない。皆が同じ方向を見るように、或いは見させる方式だったのです。繰り返しますが、護送船団とは、戦後復興を果たす非常時における緊急避難的状況下での陣形です。復興を果たし、曲りなりにも先進国の仲間入りをした今、求められるのは、護送船団の対極にある自律独創ではありませんか。

 質問された方を非難する気はありません。無意識の中に潜む、払拭し切れていない古い考え方を、これからの時代に向けて如何に切り替えていくのか、そのことを考えて欲しいのです。無意識の深層に刷り込まれた考え方、そう簡単には変えられないかもしれません。しかし、だからこそ、絶対に変えなくてはいけないのです。

 信号を確認しないで、皆と同じ流れで渡ってはいけません。赤だったら危険なのです。もっと言えば、青だとしても、集団の中で身動きが出来ないようでは、信号無視で突っ込んできた車に、皆と一緒にはねられてしまうかもしれないのです。

 青信号、皆で渡るとケガをする。そうなったとき、一体、それは誰のせいでしょう。

 同業もないし、同じような会社もない。それが、一番ということです。

 以上 


 

 

 
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