【Vol.328】 多喜的

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 タキテキ・TAKITEKIというWEB上のコラムが始まります。
実際にはコラムではなく、私がECサイト (インターネット通販) で販売する製品をエッセイ風に解説する、そのコーナーの名称がタキテキなのです。
 これは、私が言い出したことではありません。いくら図々しい私でも、自分の名前を冠したコーナーを作ろうと言い出すなんて、そんな度胸はありません。(笑)

 これは、三条ものづくり学校※1(新潟県三条市)に入居されているデザイナーの方々が考えてくれた名称です。曰く、「三条には優れた製品がたくさんあるが、そのほとんどが問屋さんを介しての流通に頼っていて、顧客へ直接PRしたり販売できるルートがない。だから、ECサイトをつくって直販しようと考えているが、何せ、自社製品のプロモーションなどそもそもやったことがないので、どうしたらよいか分からない」と、いう話になったのです。
 そこで、「じゃあ、私が製品の見立てをして、蘊蓄 (うんちく・詳細を説明する) を語るのはどうか」、と軽い気持ちで言ってしまったのです。そうしましたら、ではお願いしますということになり、その名称を「多喜的・タキテキ」と名付けていただいたのです。

 タキテキという名称、実は、気に入りました。何のことか分からないのもイイですし、もしも、私を知っている人が気付けば、多喜が「多喜的」に考えたこととして、少しは注目してくれるのではないかと思ったのです。
 よく考えますと、何かを購入するとき、しかもそれが一般的な商品ではなく、マニアックな製品とか、業務で使うプロ向けの工具や道具である場合、それがどのような製品なのか、自分の知っている人が解説すれば、その製品の性能や品質がよりよく理解されるのではないでしょうか。一応、私は「開発の鉄人」ということになっていますので、私が蘊蓄を傾ければ贔屓にしてくれる人もいるのではないか、そんなノリで始めることになりました。

 この事業のスキームはシンプルでして、三条で作られる製品をはじめ、キラッと光る製品について私が蘊蓄を語り、同時に写真や資料を見てもらう。気に入ったらポチッとクリックするだけで注文できるという、いわゆる楽天やAmazonのような、ショッピングサイトでの商品販売です。
 販売を行うサイトは、日経BP社が既に開設しているショッピングサイトの一角をお借りするということになりました。日経BP社とはリアル開発会議などでご一緒していますので、ご快諾いただいたという訳です。

 タキテキの事業構造は、一般的なECサイトと何ら変わりません。違いはただ一点、私の蘊蓄が有るか無いかだけのことですが、売れなかったらどうしましょうか。(冷汗…)
 でも、お分かりでしょうが、超前向きと言いますか、超楽観主義の私にとっては何事も経験です。絶好の機会をいただいたと考え、挑戦する気持ちで取り組みます。
 最初は三条の製品から始めますが、徐々に、地域や業種も広げて行こうと思います。ですから、皆さんの自薦他薦の製品をどんどんご紹介いただければ幸いです。

 えっ、ご紹介いただいた製品を私が気に入るかどうかって?
 ははは、それは大丈夫。皆さんと私は似た者同士。価値観も似ているはずなのです。皆さんのお気に入りは、私のお気に入り。「友達のともだちは皆トモダチ」ですから、気に入るに違いないのですよ。
(※1)三条ものづくり学校・・・1三条の伝統ある優れた地場技術に、デザインやアイデアを加え、三条のものづくり事業の発展に寄与する拠点となることを目指した産業拠点。