【Vol.315】カバンは重い

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 私のカバンを持った方は、「えっ、何でこんなに重いの」と言われます。それはそうです。私のカバンには、何があってもいいように、仕事で必要な物が、全て入っているからです。
 こんなこと書くのは初めてですが、何が入っているか、ご披露しましょう。
 先ずは手帳です。それも、スケジュールを管理している手帳とクライアントでの打ち合わせ用、そして、非クライアントとのメモ用といつも三つの手帳 (システム手帳というもので、分厚いです)が入っています。そして、以下、次のようなものがギッシリ入っているのです。
 文具ケース(中身は筆記具色々、ハンコ、消しゴム、ステープラーと針、ハサミ、ヤスリなど)、拡大鏡(倍率:大中小、三個)、電子計算機、電子辞書、携帯電話、ペンチ三兄弟(先日紹介)、ねじ回し、ノギス、爪切、胃腸薬、ウコン、目薬、風邪薬、バンドエイド、ハンドクリーム、名刺入れ(名刺色々200枚)、財布(カードも)、レーザーポインター、巻尺、扇子、衣服の塵取り器、電子名刺管理機、時刻表、PC、ⅰPad 、ウェットティッシュと普通のティッシュ、折りたたみ傘、眠気覚ましガム、望遠鏡、小型懐中電灯、非常灯、各種ケーブル、充電器、録音機、断熱袋、折り畳み保冷ケース、靴べら、自宅のカギ、乾電池、カバンのフック(係留用)、クライアントの資料やサンプル、会社案内、関係書類、等々。
 こう書き出してみますと、自分でも呆れるくらい、事務所の自分の机の中身より多いのではないかと思うのですが、一体、なぜこんなに多くなったのか、それには簡単な理由があるのです。

 まず最初に、忘れ物があると困るのです。クライアント先に行って忘れ物があっては大変です。何かを忘れて、しっかりと仕事が出来ないのが、一番情けないし困るのです。何があっても、いや、何がなんでも、クライアント先でちゃんと仕事が出来なくてはいけません。たまに、忘れる事もありますが、いつも、使う可能性があるモノは取り敢えず入れておこうと、ある意味で「非常持ち出し防災用品」をいつも持ち歩いているようなものかも知れません。
 次に、カバンの中を組み変えるのが好きなのです。殆ど毎日、全ての中身をチェックして、時々入れる場所を変えて、常に使いやすくするのが好きなのです。それが、趣味と言っていいのかも知れません。従って、人に見てもらいたくなり、頼まれないのに中身をお見せすることもしばしばです。
 そして、実はこれが一番の理由なのですが、重いカバンを持ち歩けるうちが花だと思っているのです。本当にそう思っているのです。
 だって、そうではありませんか。もしも私が、カバンの重みに耐えかねてヨタヨタと歩くようになったら、みっともないではありませんか。そして、自分の、しかも仕事に必要なものが入ったカバンが持てなくなったら、コンサルタントは出来ません。
 実は若い頃、重いカバンを持ち続けて、手のひらにマメが出来たことがあったのですが、それがカッコ悪いと思って軽くしようと、中身を相当間引いたことがありました。 そうしましたら、忘れ物は多くなるし、資料も揃わないし、挙句、仕事に支障が出てしまったのです。要は、備えあれば憂いなしということなのです。
 以後、この仕事をする間は、何があっても、私は重いカバンを持ち続けようと思っているのです。勿論、私だけのことでして、他のコンサルタントの先生のことは分りません。でも、これが私の姿勢であり信念なのです。

 さあ、私のカバンが軽くなったら、皆さん、要注意です。きっとその時は、手抜きをしているか、もうこの仕事が出来ないと諦めているということで、コンサルタントとしての意義も価値も無くなって、そろそろ潮時、そう思ってくださいね。
 と言いながら、いつまでも重いカバンを持つことで、しっかりやっているというフリをするかも知れませんがね。(笑)
 重いカバンを持つこと自体、どうでもいいではないかと仰る方も多いと思います。でもそれが、私のカバンへの想いなのです。

 だから、カバンは想い、なんちゃって。(笑)