【vol.302】明けてそうそう

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 明けましておめでとうございます。

 毎年、年が明けますと、このご挨拶を致します。新しい年を迎えるというのは、それだけでもおめでたいことですが、私には、他にも喜ばしいことがありました。
 初行事は初もうで。紅白が終わるか終わらないうちに出掛けます。ご近所に靖国神社がありますので、徒歩5分で鳥居に並びます。ここで、いつも感動することがあるのです。それは、参拝する人たちのお行儀のよさです。誰も騒ぎ立てたり、押し合ったりせずに、穏やかな表情でちゃんと並んで待つのです。
 警備の人がマイクで大声でがなりたてることもなく、皆が整然と並んで待ちながら、年が明けるカウントダウンを、そこに居るほぼ全員で唱和するのを見ると、それだけで、明けて早々、喜ばしい気持ちになりました。

 次は、アニメでした。「ベイマックス」というディズニーの長編アニメ映画ですが、これが、泣くほど感動するのです。アニメで泣くなんて、と言われるかもしれませんが、ご覧になれば解ります。
 近未来、きっとこうなるであろうというほどのリアリティーを感じさせる圧倒的な映像技術と、ワクワク・ドキドキのストーリーに、私は、まさに夢中になりました。そして、登場するロボットの人間味あふれるパフォーマンスは、今までに経験したことのない感動です。最初はタダのアニメだろうとなめていた私の頭を、介護ロボットの主人公が優しく撫でてくれた感じです。
 まあ、映画のあらすじをここで書くほどヤボではありませんが、とにかくご覧になっては如何でしょうか。映画のコンセプトは、日本や日本人を意識しているようで、その名も「サンフランソウキョウ」という都市が舞台です。私は、映画自体にも感動しましたが、この日本という国の素晴らしさを、改めて感じ、嬉しく思ったのでした。

 さて、東京のお正月は本当に穏やかです。空は澄み渡り、今年は特に、雲一つ無い晴天が続きました。
 私たち家族のお散歩コースは、皇居のお濠を周回する歩道ですが、年々、お濠の水がきれいになっているのを感じます。なんでも、天然記念物に指定されている、このお濠にしかない水草や藻類が、水を浄化しているということです。
 東京のど真ん中に、渡りの水鳥が羽根を休めているのを見ると、気持ちも穏やかになりますが、ある意味で、この国のチカラを感じます。首都の中心、これほどの一等地に、こんなに豊かな自然があるなんて、本当に素晴らしい風景ではないでしょうか。

 一時間ほど歩くと、東京駅に着きます。東京駅の周辺は、私が知る限り、世界中で最もお洒落で都会的な空間と言えましょう。
 100年目を迎える東京駅。創建当時そのままに再建され、その周辺に高層ビルが立ち並ぶ光景は、伝統と最先端が見事に調和した、まさに、世界に誇る絶景都市空間と言いたくなるくらいです。
 東京駅前の双子の丸ビル、その新丸ビルの5階には、お洒落なレストランが並んでいます。私たち家族は、そのうちの三店がお気に入りで、馴染みの店になっています。サラダバー、おそば屋さん、そしてお寿司屋さんです。
 今年の初外食はサラダバーですが、いつも明るく迎えてくれる店員さんが話し掛けてくれると、馴染みへのちょっぴりのご褒美のようで、それが楽しみになっています。

 そんなこんなで、明けてそうそう私は嬉しい元気をもらいました。
 さあ、明日から仕事が始まりますが、本年も、どうぞ宜しくお願いします。