【vol.289】リアル開発会議

 私、ビジネスをプロデュースするという仕事を始めて44年になりますが、その集大成とも言えるそのものズバリの新企画が、この5月からスタートすることになりました。日経BP社と弊社システム・インテグレーション社が共同で行うプロジェクトですが、その名は、何と「リアル開発会議」と言うのです。まさに、開発会議そのものを日経BP社の紙面で実況するという、本邦初、いや世界でも初めてのプロジェクトです。

 このリアル開発会議は、新事業や新商品開発をするための会員制コミュニティーを構成して、新たなビジネス創出に不可欠な技術やアイデア、ネットワーク、更には資金に関する情報と資源が集まる〝場〟を提供するという企画です。つまり、異業種企業が連携して実際の新事業・新商品を開発するという、まさにフィールド・アライアンスを実践しようというプロジェクトです。

 具体的にオープンイノベーション型の新事業開発プロジェクトを実際に立ち上げるのですが、このテーマは全て私が決めさせて頂きました。今まで、アイデアはあるものの、やりたくても一社では出来なかったテーマを掲示して、「この指とまれ」式で参加する企業が、フィールド・アライアンスで事業化するのです。

 開発期間は原則1年間で、即断即決、知恵を出し合い、スピード感を持ってプロジェクトを推進していきます。プロジェクトの進行役は私ですが、私は〝開発の鉄人〟ということになっていますので、まさに鉄人のように、思う存分、タフに働きます。

 そして、このプロジェクトにはアドバイザリーボードを設けまして、それぞれの開発テーマを強力に推進してくれる、外部アドバイザーを招聘することに致しました。このアドバイザー、実は、全員が私の大好きな人たちでして、善いお人柄に素晴らしい叡智を着せたような方々ばかりです。

 月に1度の割合で、弊社の会議室で開催する定期会議や、参加企業を行ったり来たりの個別打ち合わせ会議は、まさにリアルで新鮮な開発会議となるでしょう。もう、想像するだけでワクワク、ドキドキなのです。

 リアル開発会議の進行は、アドバイザーを交えて議論していくほか、参加企業同士でバーチャル会議が可能なメーリングリストも整備して、ネット上でもリアル開発会議は進行します。 ※http://techon.jp/real/project/(私のコラムも連載されます)

 早速、5月下旬から、リアル開発会議の概要を解説させて頂くのと、募集を始める五つの開発テーマの詳細を説明する「『リアル開発会議』ミーティング」を、東京と大阪で開催することになりました。勿論、私が説明するのですが、これまでの開発人生の全てをぶつけようと、誰よりも私が興奮している状態で、困ったものです。(笑)

 そして、ミーティングの最後には、皆さんに参加して頂けるワークショップも開催し、リアル開発会議が目指す、オープン開発の素晴らしい雰囲気を実体験して頂くコーナーも用意いたしました。

 さあ、これから始まるリアル開発会議、それはあたかも、叡智や技術の坩堝となることでしょう。希薄なガスがお互いの重力で凝集し、やがて光り輝く恒星となり、それが大きな銀河になって行く、そんな壮大な宇宙ドラマと同じように、いよいよ、壮大な開発ドラマが始まるのです。

 さあ皆さん、リアル開発会議、始まりますよ!!

 以上