【Vol.29】問題提起より問題解決

 最近、社員がこぼしているのです。開発の関係でお付き合いしている方が、問題点ばかりを指摘して、一向にその開発が前進しないというのです。事或るごとに、「その進め方には問題がある」「その技術の問題点は…」と言う風に、まあ、大袈裟に言えば「問題点指摘役」になっているようです。

 よく考えると、集団や組織の中には、問題点を指摘するのが仕事だというタイプが少なからずいらっしゃることに気付きます。議論の最中に、決まって水を差すようなタイミングで口を開くタイプです。
 このような方の存在価値は、誤解を恐れずに申し上げれば、大量生産時代なればこそ、と言えましょう。理由は、大量生産時代には均一な製品を大量に作ることが至上命題ですから、ときには立ち止まって設計や生産体制をチェックすることが必要だったからです。大量生産の仕組みでは、生産が始まると簡単にラインをストップすることは出来ません。一旦不良が出ると、気付いたときには不良品の山を作ることになるからです。従って、念には念を入れて点検することが重要だったのです。

 今日、そのチェックが不要だと申し上げているのではありません。違いはスピードだと言いたいのです。確かに、間違いがあってはいけません。しかし、あまりにも慎重なだけでは、考えている間に、もう置いていかれるのが現在のビジネスのスピードです。あらゆる事が多様化している現代のビジネスを勝ち抜くためには、走りながら考える。いや、走りながら解決するしかないのです。
 実際、そのような企業が多くの成果を上げているのを見ると、もう、立ち止まって問題提起をしているヒマもない。それが現状です。
 行動しながらの問題解決。これからのビジネスマインドです。