【Vol.2】わかり合える仲間の産・学・官

 特許庁の「工業所有権審議会知的財専門サービス小委員会」に出席する機会をいただきました。学者先生、弁護士、弁理士、新聞社の方等々、それこそ大変ご見識に溢れた大先生方に挟まれて、どうして私などが座っているのだろうと考える間もなく、弁理士と弁護士先生の鞘当てが始まりました。どうやら、資格制度改正の匂いを嗅ぎとって、それぞれのイニシアティブ確保の前哨戦のようです。会議冒頭、伊佐山特許庁長官の「国民の利益にかなう大所高所のご意見を…」は、まさしくこの会議に相応しい挨拶だと、変に感心してしまいました。
 どうやら、資格制度というのは「資格者が自分の縄張りを主張して、易々と商売すること」と理解すれば分かりやすいのですが、これでは国民に対する本当の総合的サービスなどはできっこないでしょう。やっと、若手の官僚が懸命に働いて、この国の将来を憂いているのに、民間人がこんなことでは残念です。
 いずれにしても、この世は「産・官・学」しかないわけで、仲良く同じ方向に動いて行けば、すごいパワーになるのが判っているのですから、もう、とにかく行動しようと思うのです。幸い、ビジネス・プロデューサー養成講座のOBには、産・官・学それぞれの立場の人がいらっしゃいます。まず、その人たちが個人の立場で連携し、できる範囲で周囲を動かして行けば、案外早く、組織としての産・学・官も地滑り的に動くのではないでしょうか。
 わかり合える仲間の産・学・官連携は、まさしくビジネス・プロデューサーの真骨頂です。